塩抜きをする時間がない!そんなときの対処法はある?

カニの塩辛いときの塩抜き方法を紹介

カニ通販でカニを購入した、カニがお歳暮などで贈られてきたのでカニを食べようと思ったところ、何か塩辛いと感じたことはありませんか?もしカニが塩辛いと感じたのであれば、塩抜きをしてみると良いでしょう。塩抜きといっても、それほど難しいことをする必要は一切ないです。

 

カニの塩抜き方法はシンプルで、ぬるま湯に10〜15分程度浸しておくだけです。この時間よりも長く浸していると、味と鮮度が落ちてしまいます。10分15分程度浸しておくだけであれば、簡単にできるので実践してみるだけの価値はあるでしょう。

 

ただしこの時間はあくまでも目安です。中にはこの時間でも水っぽくなってしまう個体もあるかもしれません。ですからこまめに味をチェックして、十分塩気の抜けたところでカニを取り出すようにしましょう。

 

そもそもなぜカニは塩辛くなる?

カニがなぜ塩辛くなってしまうかですが、個体差もありますが水揚げ後の処理工程の中で塩辛くなってしまうからが大きいようです。ですから通販はもちろんのこと、スーパーで販売されているカニでも中には塩辛いものも少なくないです。

 

特にブライン凍結と呼ばれる方法でカニを凍らせていると、塩辛くなることが多いです。ブライン冷凍とは、超低温の塩水の中にカニをつけて凍らせる方法です。もう一つ主要な冷凍方法として、エアブラスト冷凍といってカニに冷気を直接当てて凍らせる方法もあるのですが、こちらと比較すると短時間で冷凍でき、その分カニの品質低下を抑制できる効果があります。

 

しかしブライン凍結の際に用いられる塩水ですが、割と濃度は濃いです。ですからそのまま食べてしまうと、どうしての塩辛く感じられてしまいます。

 

日本の場合エアブラスト凍結が一般的です。しかしタラバガニの輸入先としてメジャーなアラスカではブライン凍結が主流だと言われています。タラバガニを購入した際には、もしかすると塩抜きをしないと塩辛さが気になってしまうかもしれません。

 

またカニ鍋をしたときに塩辛く感じることが多いといわれます。これは個々のカニはそれほど塩辛いとは感じなくても、鍋などにたくさんのカニを入れると塩分が濃くなってしまうこともあります。また一度にたくさんのカニを入れると、加熱しすぎてしまって風味が損なわれるという意味でも鍋をする時にはあまりにカニを入れ過ぎないようにしましょう。

 

風味を損なうという意味では、解凍するときなどに流水を直接カニの身に当てないようにも心がけましょう。せっかくカニを購入したのであれば、そのうまみを最大限堪能できる方法を考えるべきです。

 

塩辛いけれども時間がない…そんなときの対処法

カニがどうも塩辛い、でも塩抜きをしている時間がないというのであれば、そのままカニを食べるのはあきらめてしまうのも一つの方法です。すなわちカニ料理を作って、塩辛さをカバーする方法をとりましょう。調理をしていくうちにおのずと塩気も抜けていくので、そのまま食べると塩辛いカニでも結構塩分を気にせずに食べられることもあります。

 

たとえばカニあんかけを作ってみるとか、みそ汁やスープの具として用いてみるのも良いでしょう。スープなどは塩気が抜けるのにはうってつけです。

 

また塩気の強いカニをおいしく食べる方法として、カニのお茶漬けにしてみるという方法もあります。作り方は簡単で、カニのみをほぐしてご飯の上に乗せます。そして熱いお茶を注げばカニ茶漬けの完成です。

 

特に塩気の強くなりやすい部位として、カニの肩肉があります。肩肉の中には、そのまま食べるには塩分が利きすぎていてちょっと…という品物もあるかもしれません。その場合には、上で紹介したお茶漬けは逆にその塩分を生かしておいしく味わうことができます。

 

カニの凍結方法で塩辛さが異なる

カニには個体差があって、水揚げをした後の処理方法によっては塩辛くなってしまうこともあります。カニが塩辛くなってしまうかどうかですが、どのような方法で凍結処理をしているかが大きく影響しています。カニの凍結方法ですが、エアブラスト凍結とブライン凍結があります。

 

エアブラスト凍結

エアブラスト凍結とは、カニを凍結庫の中に入れてマイナス35〜60度の冷風をカニに直接当てます。そうすることで冷凍をしていくのですが、急速凍結とも呼ばれているほど凍結までの時間を短縮できます。

 

早く凍結できるメリットのある反面、デメリットもいくつかあります。たとえば肉厚のカニの場合、芯までしっかり凍結するには時間がかかってしまいます。また芯が凍結するまでの間に表面がひび割れてしまうこともあり得ます。このような凍結の度合いのムラをどう克服するかがエアブラスト凍結の課題です。

 

ブライン凍結

食塩や塩化カリウム溶液のような高濃度液をマイナス17〜40度程度に冷却して、その中にカニを入れて凍結する方法です。高濃度水溶液の場合、熱伝導率は空気中と比較して20倍程度アップすると言われています。このため、複雑な形状をしたカニでも均一に凍結できるのが魅力です。

 

しかし高濃度溶液の中に漬け込む形になるので、食品にその液が浸透してしまいます。もし濃い食塩水の中につけると、どうしてもカニが塩辛くなりやすいといえます。

 

カニの塩抜き方法は簡単

カニを食べてみたところ、塩辛く感じたのであれば、塩抜きを下ごしらえの一環として行いましょう。塩抜きといっても特別なことを行う必要はありません。ぬるま湯などの真水にカニを浸しておくだけでOKです。

 

どの程度真水にカニを漬けておくかですが、上で紹介したいずれの凍結方法を使っているのかによって変わってきます。エアブラスト凍結の場合1〜3分程度・ブライン凍結の場合5〜10分程度が目安になります。ブライン凍結のカニの場合、5〜10分程度でもまだ塩辛く感じるかもしれません。その場合には、もう5分を上限として真水につけてみると良いでしょう。

 

この程度水につけておけば、塩はだいぶ抜けていって塩辛く感じなくなるでしょう。しかしこれ以上水に浸してしまうと、今度はカニの味がダウンしてしまうので注意です。

 

もう一つ塩抜きをするにあたって重要なのは、カニの塩抜きをする時に流水を使わないようにすることです。水と一緒にカニのうまみが流れてしまって、品質がダウンしてしまうからです。これはカニを解凍するときも同様です。

 

カニ鍋の時にカニを一度に入れないこと

カニ料理の中でも、特に冬場はカニ鍋が人気です。このカニ鍋を自宅でする際に、カニをたくさんいれてしまうと塩辛くなってしまうことも多いです。

 

カニをたくさんいれるのは塩辛くなるだけでなく、加熱しすぎやすくなるのでカニの味もダウンしてしまいます。カニ鍋を作る際には、あまりに一度に大量のカニを入れないようにすることも大事です。カニ鍋でカニを加えるのであれば、だしの味見をこまめに行って、塩辛くないか確認すると良いでしょう。

 

凍結方法はどうやって見分ける?

ブライン凍結の方がエアブラスト凍結のカニと比較して、長めに塩抜きをする必要があります。ではいずれの方法で凍結しているのか見分けられるのか、という人もいるでしょう。結論から言いますと、見た目で凍結方法を見分けるのはプロでも難しいでしょう。

 

ではどうやって見分けるかですが、加工地がどこかでチェックする方法です。ロシア産の場合エアブラスト凍結・アラスカ産はブライン凍結が多い傾向が見られます。ただしあくまでも多い傾向があるというだけで、絶対にそうだというわけではありません。もし心配であれば、購入先に問い合わせをするのがベストでしょう。