妊娠中でもカニを食べるのはOK・でも気を付けるべき3つのポイント

赤ちゃんがカニアレルギーになってしまう?

妊娠中はカニを食べてはいけないといった情報がしばしば紹介されています。その理由はカニやエビの甲殻類を食べると、赤ちゃんが甲殻類のアレルギーになってしまうからだと指摘されています。しかし結論から言いますが、妊婦がカニを食べることで、赤ちゃんがカニアレルギーになってしまうことはないです。これは厚生労働省も「根拠なし」とお墨付きを与えているほどです。

 

ただし、カニを過剰に食べてしまうとか毎日食べ続けるといった偏食は赤ちゃんにとってもあまり好ましくはないです。しっかりと栄養バランスのことを考えて献立を考えること、その中でたまにカニを食べる程度であれば、赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはないと思って良いです。しかし妊婦さんがカニを食べるにあたって、注意すべきポイントが3つあります。

 

カニは必ず火を通すこと

カニを食べるときには、絶対にしっかりと火を通すことは忘れないようにしましょう。カニの刺身はもちろんのこと、カニしゃぶも半生状態であることが多いので控えるべきです。なぜしっかり火を通さないといけないかですが、カニなどの海鮮類には細菌が付着している可能性が高いからです。

 

特にカニの場合、トキソプラズマ菌やリステリア菌と呼ばれる細菌の生息している可能性が高いです。普通であれば、これらの細菌を多少摂取しても免疫の力で何とか対処できます。しかし妊娠していると、通常よりも免疫力は低下しています。このため細菌感染を起こしやすくなります。

 

すると胎盤を通じて胎児も感染してしまう恐れが高まります。最悪の場合、早産や流産を引き起こす結果にもつながりかねません。しかしこのような細菌ですが、しっかりと火を通しておけば、きちんと死滅できます。

 

カニ味噌は念のため食べないこと

カニ味噌が何ともいえず好きという人もいるかもしれませんが、妊娠中はカニ味噌は控えた方が良いでしょう。というのもカニ味噌の中には、カドミウムという毒物の含まれていることがあるからです。

 

もしカドミウムを大量に摂取してしまうと、カドミウム中毒に陥る危険性があります。具体的な症状としては、悪寒や発熱、筋肉痛など風邪に似たような症状が起こります。

 

ただし現在のところ、カニ味噌を食べたことでカドミウム中毒に陥る確率はかなり低いとされています。しかし胎児のこともありますので、万が一にも備えてカニ味噌には手を出さない方が賢明といえます。

 

大量に食べないようにしよう

カニを食べても上のことに気を付ければ、特別問題はないでしょう。しかしあまり大量にカニを摂取するのはおすすめできません。というのもカニにはプリン体が多く含まれているといわれているので、痛風を発症するリスクが高まるからです。

 

ちなみにプリン体の1日の摂取量の上限は400mgとされています。ちなみにカニに含まれるプリン体の量ですが、それぞれ100g中でズワイガニ136.4mg・タラバガニ99.6mgとされています。100g食べただけでも、基準値の1/4前後に達してしまうのです。正月などつい油断をしてカニを食べすぎてしまうと、このプリン体の基準量を超える可能性もあります。

 

もしカニを食べるのであれば、1日100gを限度にして食すことです。ちなみに先ほども見たようにズワイガニと比較するとタラバガニの方がややプリン体が少ないですし、塩分も控えめとされているのでタラバを妊娠中は食べるように意識しましょう。

 

あなたがカニアレルギーではありませんか?

自分では自覚がないけれども、実はアレルギー体質だったことに後で気づくというケースは結構あります。自分では気づいていないけれども、カニアレルギーだったという事例も少なくありません。

 

カニを食べた後でお腹を壊したことがある、何度かゆるくなったことがあるという人はいませんか?それはもしかするとカニアレルギーを持っている可能性が疑われます。心当たりのある人は、カニを食べないように心がけましょう。